娘と私が似ているか、ですって。
ええっと、どうかしら。顔はそっくりだって言われますけど。
「顔だけじゃない」……って、あらアナタ、いつの間に戻ってきていたの。帰り際に引き留めてすみませんね、マンシーニさん。こちらが主人のロレンツォです。すっかりおじさんになってしまったけれど、これでも昔は結構かっこよかったのよ。一目惚れだったんですもの。といってもまあ、貴方と比べるのは野暮かしらね。ナポリじゃどこへ行っても引っ張りだこでしょう。
あら、そうなの?
もったいないわねえ。貴方が、じゃなくて女の子たちが。仏頂面で怖い目をしている人、私は好きよ。だってそういう人ほど―― ええ? もう一度言って。「そういうところが特にそっくり」? そうなのかしら。ああもう、ロレンツォったら、そんなに大きな声で笑うのはやめてください。お客様が困っているじゃありませんか。
ありがとう。ありがとう。ああ、本当にありがとう、シニョーレ。
私たちの娘を、どうかよろしく。